やっさん

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赤ちゃんのお肌のケアはやっぱり固形石鹸

大切な赤ちゃんが乳児湿疹になったら心配ですね。赤ちゃんのお肌のケア方法を調べていたところ、お肌の保湿にワセリンの使用は理解できるのですが、ベビーローションを使うのはどうなんでしょう。また、ベビーローション以外に赤ちゃんのお肌を健康な状態にできる何か良いものはないのか調べてみました。乳児湿疹とは乳児湿疹は乳児アトピーと呼ばれることもありますが、本質的には同じものです。乳児湿疹の大部分は1歳までに軽快しますので、成人のアトピーとは異なるものです。湿疹がひどくても、本当のアトピーになるかどうかは1~2歳まで経過を見ないと分かりません。 そのため当院では1~2歳まではあえてアトピーとは呼ばず、乳児湿疹と呼ぶことにしています。乳児湿疹だろうがアトピーだろうが、名前が違うだけで対応は同じです。 大人と比べると薄くバリア機能も弱い赤ちゃんの肌は、さまざまな肌トラブルが起こりやすい状態です。中でも、乳児湿疹あるいは乳児アトピーと呼ばれる湿疹にも、さまざまな種類・原因があり、多くの赤ちゃんが一度は経験します。 乳児の湿疹としては、乳児脂漏性湿疹、おむつかぶれ、あせも、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーによる湿疹などがあります。生後2週間頃から現れやすくなりますが、多くの場合、1~2歳までには自然治癒します。乳児湿疹の種類と原因湿疹の原因は、“体質的に皮膚が弱いこと”です。正常にある皮膚のバリヤー機能が弱く、すぐにじゅくじゅくしたり、乾燥したりするわけです。また、刺激に弱いので、じんましんが出やすいのも特徴です。※ネットでは母乳の影響と書いてある物もありますが、ほとんどは関係ありません。母乳を止める必要はありません。新生児ニキビ(1)特徴生後1週間から1か月の間によく見られます。見た感じは思春期ニキビと同じような赤いぶつぶつがほっぺやおでこに現れ、顔全体に広がって顔全体が真っ赤になることもあります。清潔な状態を保っていれば生後1~2か月くらいで自然と鎮静化します。(2)原因お母さんからの女性ホルモンの影響で皮脂の分泌の多い新生児では、過剰分泌された皮脂が肌表面や毛穴に溜まってしまうことが多く、これが主な原因と考えられます。他にも、外部からの刺激や汚れによって炎症を起こす場合や、赤ちゃんが触ったりひっかいたりすることで悪化することもあります。乳児脂漏性湿疹(1)特徴湿疹の中でも新生児ニキビと並んで最も多く見られます。生後4か月頃までに現れやすく、顔面と頭部に黄色っぽいかさぶたのようなものやフケのようなものが出てきます。かゆみはほとんどありませんが、炎症を起こすと赤く腫れあがったり、患部がじゅくじゅくしたりすることもあります。(2)原因お母さんからの女性ホルモンの影響で皮脂の分泌の多い新生児では、過剰分泌された皮脂が肌表面や毛穴に溜まってしまうことが多く、これが主な原因と考えられます。他にも、外部からの刺激や汚れによって炎症を起こす場合や、赤ちゃんが触ったりひっかいたりすることで悪化することもあります。あせも(1)特徴暑い季節や、ねんね期の赤ちゃんに多く見られます。首の周りや背中、おしりなど汗をかきやすく蒸れやすい部分によくできます。新生児では白いぼつぼつが、それ以降は赤いぼつぼつとなって現れ、かゆみをともないます。爪でひっかいてしまうと黄色ブドウ球菌に感染して膿がでてくる「とびひ」の状態になってしまうこともあります。(2)原因赤ちゃんは汗っかきで、体温も大人より高めです。その上、汗腺が未発達なため、汗が溜まりやすく、肌が重なっているところは特に蒸れやすい状態です。蒸れた環境では肌表面の表皮ブドウ球菌が増殖しやすく、それにともないあせもが現れます。アトピー性皮膚炎(1)特徴症状としては、顔面や頭部、耳たぶなどに赤い湿疹ができ、強いかゆみをともないます。乳児脂漏性湿疹と症状が似ていますが、何度も繰り返すことが多いです。(2)原因アトピー因子と呼ばれる遺伝子的にかゆみを起こしやすい体質に加え、アレルゲンに触れることで引き起こされる皮膚炎と考えられますが、原因・メカニズムは十分には解明されていません。アレルゲンとしては、ダニ、ハウスダスト、動物の毛、ストレス、食物アレルギーなど人によってさまざまです。食物アレルギーによる湿疹(1)特徴アレルゲンとなる食物を口にすることで現れる湿疹です。症状としては、口の周りや口の中、あるいは全身に赤い発疹ができる場合もあれば、呼吸困難になったり下痢や嘔吐などの症状が現れることもあります。(2)原因特定の食物に対するアレルギー体質は胎児の頃から形成され、多くは生後間もない時期から5歳までに発症します。代表的なアレルゲンとしては、卵、牛乳、小麦、大豆が挙げられます。他にもアレルゲンとなる食品は無数にありますが、少なくともこの4食品に関しては妊娠期のお母さんの過剰摂取は控えた方がよいでしょう。乳食のスタート時も、強いアレルギー反応が起こる危険性がありますから避けた方が無難です。乳児湿疹のケアの方法入浴時にしっかり洗い肌を清潔に保ちましょう。かさぶたのようなものがへばりついて取れにくい場合は、入浴前にベビーオイルやワセリンなどで患部をふやかしておくと、取れやすくなります。シャンプーやボディーソープは刺激の少ないものを使い、たっぷりの泡でしっかり洗いましょう。また、赤ちゃん自身が爪で患部を傷つけないよう、爪は丸く切りそろえ、掻きむしろうとするのであれば柔らかいミトンを付けてあげましょう。肌に触れるものはこまめに清潔なものと交換し、清潔を保つ工夫をしてください。【出生後~4、5ヶ月頃まで】基本はお湯で洗って、皮膚の多すぎる脂肪成分を落としてあげましょう。かさぶたは無理に取る必要はありません。痒みがある場合にはステロイド軟こうを処方することもあります。掻き毟らないように爪をきれいに切ってあげてください。分泌物が多いと細菌感染から湿疹が悪化する場合があります。このくらいになれば治療することをお勧めしています。参考文献・にしむら小児科・スキンケア大学